曹 操 卑劣なる聖人 第三巻
●2020年3月末刊行
王暁磊[著] 後藤裕也[監訳、訳] 東條智恵[訳]
四六上製 592頁 2,640円(税込)
ISBN 978–4–910112–02–2
第3巻では、董卓が涼州兵を率いて洛陽に乱入。
曹操は命からがら逃げ出し、各地の刺史、太守らと反董卓の兵を挙げるも、一敗地にまみれ袁紹の幕下に。南下して東郡太守、兗州刺史へと駆け上るも徐州虐殺で名も土地を失う。浮き沈みを繰り返す曹操34歳から41歳を描く。
董卓、呂布、袁紹、鮑信、袁術はもちろんのこと、陳宮、戯志才、荀彧、劉備、呂伯奢らが登場する。
第一章 董卓入京
都の騒乱 董卓の宴
第二章 洛陽を出奔す
皇帝の廃立 驚愕の光景 姿をくらます
第三章 危険な逃避行
中牟にて捕らわる 舌先三寸 呂一家斬殺
友に命を捧ぐ
第四章 挙兵
資金の調達 英雄参集
第五章 敗戦を糧に
群雄会盟 滎陽の戦い
第六章 反董卓同盟の破綻
選ぶべき道 一路、揚州へ
第七章 万策尽きて、袁紹のもとへ
河内の密謀 王匡誅殺を謀る 軍営を乗っ取る
第八章 前進のための後退
魏の張良 袁紹との間隙
第九章 袁紹の信を得て、足場を固める
天の助け 東郡に立脚する
第十章 呂布、董卓を誅す
董卓の死 天の与えし好機
第十一章 兗州に覇を唱える
風雲急を告げる 親友の死
ひと言で国を乱す
第十二章 地盤を固めて袁術を討つ
賢才を配下に 禍根を残す
三たび袁術を追う
第十三章 父の仇討ち、血で徐州を洗う
東進を図る 突然の訃報 内紛
第十四章 反乱と流亡の危機
劉備の襲来 濮陽の戦い
相次ぐ危機
第十五章 飛蝗の助け
局面を動かす 剣が峰に立つ
呂布の挫折
第十六章 兗州奪還と起死回生の方策
東進を諮る 飛将軍、翼を失う
東を捨てて西へ
主な登場人物
主な官職
後漢時代の地図
後漢時代の冀州、青州、兗州、豫州、徐州の地図
王 暁磊(おう ぎょうらい) 歴史作家。中国在住。『後漢書』、『正史 三国志』、『資治通鑑』はもちろんのこと、曹操に関するあらゆる史料を10年以上にわたり、まさに眼光紙背に徹するまで読み込み、本書を完成させた。曹操の21世紀の代弁者を自任する。
後藤裕也(ごとう ゆうや)関西大学非常勤講師。著書に『武将で読む三国志演義読本』、『語り物「三国志」の研究』、共編訳書に『中国古典名劇選Ⅱ』、『中国古典名劇選』などがある。
東條 智恵(とうじょう ちえ)近畿大学非常勤講師。専門は中国近世白話文学。共編訳書に『中国古典名劇選Ⅱ』などがある。