曹 操 卑劣なる聖人 第二巻
●2020年1月刊行
王暁磊[著] 後藤裕也[監訳、訳] 四六上製 560頁 2,640円(税込)
ISBN 978–4–910112–01–5
第二巻は、いよいよ黄巾の乱が勃発。
曹操は血みどろの戦を繰り広げて鎮圧、昇進するも、やむことのない霊帝の享楽、宦官の無法に嫌気が差して致仕。典軍校尉として復帰したところで、大将軍の何進が暗殺され、都に呼び寄せた董卓が朝廷に牙をむいてくる、曹操の26歳から34歳までを描きます。
袁紹、蹇碩、董卓はもちろん、曹嵩、卞氏、朱儁、袁隗らが登場します。
第一章 新たな宮廷闘争
再び都へ 悲運の皇子
第二章 曹操の目に映る天下
東観での出会い 国舅何進
第三章 黄巾の乱の幕開け
贅沢三昧 吹きはじめた隙間風
第四章 百万人の大造反
寒夜の急変 頑迷にして悟らず
第五章 一夜にして将となる
黄巾の乱 震え上がる兵士 長社の戦い
第六章 前線へ、黄巾の乱を鎮圧せよ
陳国奪還 死屍累々
第七章 済南の相に昇進、貪官を罷免する
済南に赴任 貪官汚吏を懲らしめる
第八章 落胆、官を棄てる
邪教を絶つ お払い箱 意気消沈
第九章 隠棲の日々
再びの帰郷 譙県に黄竜現る
第十章 曹嵩、一億銭で官をあがなう
官位をあがなった余波 皇帝廃立の陰謀
第十一章 面目を失い、三度目の出仕
役所での屈辱 兵を三路に分かつ
群賢参集 白波賊の蜂起
第十二章 兵権争奪の渦中へ
曹嵩の致仕 閲兵の式典 兵権争奪戦
第十三章 顕臣を引きずり下ろす
最後のせめぎ合い 少帝擁立
第十四章 霊帝劉宏の亡きあと
旧情を断つ 角を矯めて牛を殺す
第十五章 袁紹の愚策と董卓の上洛
都に乱を引き入れる 洛陽震撼 準備万端
第十六章 皇宮の大虐殺
陰謀 血で皇宮を洗う 漁夫の利
主な登場人物
主な官職
後漢時代の地図
後漢時代のの地図
後漢時代の冀州、青州、兗州、豫州、徐州の地図
王 暁磊(おう ぎょうらい) 歴史作家。中国在住。『後漢書』、『正史 三国志』、『資治通鑑』はもちろんのこと、曹操に関するあらゆる史料を10年以上にわたり、まさに眼光紙背に徹するまで読み込み、本書を完成させた。曹操の21世紀の代弁者を自任する。
後藤裕也(ごとう ゆうや)関西大学非常勤講師。著書に『武将で読む三国志演義読本』、『語り物「三国志」の研究』、共編訳書に『中国古典名劇選Ⅱ』、『中国古典名劇選』などがある。