曹 操 卑劣なる聖人 第五巻
●2021年4月上旬刊行
王暁磊[著] 後藤裕也[監訳、訳] 岡本悠馬[訳] 川合章子[訳]
四六上製 608頁 2,640円(税込)
ISBN 978–4–910112–04–6
第五巻では、呂布を降し、張繡を味方に引き入れ、後顧の憂いを断った曹操が、いよいよ袁紹と天下分け目の決戦「官渡の戦い」を繰り広げる。
曹操の40代半ば、建安三年から五年(西暦198年-200年)を描く。
袁紹、劉備、関羽はもちろんのこと、荀彧、郭嘉、献帝、董昭、荀攸、張遼、賈詡、袁術、許攸、張郃、高覧、孔融らが登場する。
第一章 呂布を処刑する
呂布、捕らわる 恩讐に決着を
第二章 赤兎馬と美女
名馬赤兎 賢人を訪ねて刺客に遭う 欲望の海に溺れる
第三章 徐州平定、土豪と契りを結ぶ
張遼の帰順 土豪に官位を授ける
第四章 郭嘉の十勝論
昌邑での接見 戦わずして勝つ
第五章 関中の諸将を官に任じる
募る陛下への不信 関中の人心を掌握する
第六章 酒を煮て英雄を論ず
青梅の酒を煮る 河北の軍議
第七章 皇帝の秘めたる狙い
虎を野に放つ 袁術の最期 秘められた野心
第八章 賈詡、曹操との和解を説く
河北にて挙兵する 舌戦
第九章 劉備、造反して下邳を取る
風雲急を告げる 相次ぐ凶報
第十章 皇宮の粛清
謀反人を処罰する 心の浮き沈み うらぶれた天子
第十一章 関羽降伏、曹操軍に猛将加わる
劉備を奇襲する 袁紹、大河を渡る
敵を誘って将軍を討つ
第十二章 関羽、顔良を斬り文醜を誅す
陽動作戦 袁紹、大河を渡る 敵を誘って将を討つ
第十三章 一進一退、舞台は官渡へ
官渡の戦い 進退窮まる
第十四章 発石車を考案する
人心の離反 自信を取り戻す
第十五章 戦局一変、烏巣を夜襲する
瀕死のあえぎ 賭けの一手 烏巣の焼き討ち
第十六章 袁紹、敗れて千里を走る
張郃、高覧の投降 朽ち木を引き倒す
古の燕趙まで望む
参考資料 袁紹の為に豫州を檄する文
主な登場人物
主な官職
官渡の戦いの地図
後漢時代の地図
後漢時代の冀州、青州、兗州、豫州、徐州の地図
王 暁磊(おう ぎょうらい) 歴史作家。中国在住。『後漢書』、『正史 三国志』、『資治通鑑』はもちろんのこと、曹操に関するあらゆる史料を10年以上にわたり、まさに眼光紙背に徹するまで読み込み、本書を完成させた。曹操の21世紀の代弁者を自任する。
後藤 裕也(ごとう ゆうや)関西大学非常勤講師。著書に『武将で読む三国志演義読本』、『語り物「三国志」の研究』、共編訳書に『中国古典名劇選Ⅱ』、『中国古典名劇選』などがある。
岡本悠馬(おかもと
ゆうま)鍼灸養気院副院長、翻訳家。共著に『キクタン中国語【上級編】』、共訳書に『海角七号君想う、国境の海』などがある。
川合章子(かわい しょうこ)翻訳家、歴史ライター。訳書に『原典抄訳「三国志」(上、下)』、著書に『あらすじでわかる中国古典「超」入門』などがある。