曹 操 卑劣なる聖人 第四巻
●2020年10月刊行
王暁磊[著] 後藤裕也[監訳、訳] 稲垣智恵[訳]
四六上製 2,640円(税込)
ISBN 978–4–910112–03–9
第4巻では、兗州で失地回復した曹操が、さらなる飛躍を期して皇帝を奉迎し諸侯に令していく。また、孔融や禰衡に刃向かわれるも、百官を統べて政を執る。
曹操41歳から43歳、建安元年から三年(西暦196年から198年)までが描かれる。
袁紹、袁術、劉備、呂布、張繡、劉表、荀彧、郭嘉、献帝はもちろんのこと、董昭、荀攸、夏侯惇、曹昂、許褚、典韋、孔融、禰衡、陳登らが登場する。
第一章 皇帝奉迎の決意を固める
曹操陣営への夜襲 董昭の計略
第二章 豫州奪還
虎痴との邂逅 豫州平定 天子の帰京
第三章 皇帝を謀り拐かす
洛陽での拝謁 許県への遷都
第四章 大権を握り、劉備を容れる
百官を統べて政を執る 両雄の対面
第五章 天子を擁して諸侯に令す
屯田を許す 梁県の戦い 子連れの出征
第六章 張繡を降す
刃に血塗らずして勝つ 有頂天
第七章 淯水の大敗
賈詡の計略 楽極まりて悲生ず
第八章 袁術、皇帝を名乗る
許都への引き上げ 多事多難
第九章 呂布を籠絡して袁術を討つ
人の太刀で功名する 陳登の接触
第十章 兵糧監督官を殺めて士気を保つ
再びの出征 蘄県の戦い
第十一章 劉表を破り、張繡を退ける
敵の目を欺く 孔融、司空府を騒がす
第十二章 軍政分権、荀攸を軍師に
司空府を固める 禰衡、宴を乱す
第十三章 禰衡、太鼓を叩き曹操を罵る
禰衡、太鼓を叩く 穣県の戦い
第十四章 袁紹と袂を分かつ
許都への帰還 袁紹との訣別
第十五章 内応が奏功し、一挙にて呂布を破る
髪を切って首に代える 独眼の夏侯 彭城での大勝
第十六章 曹操と袁紹、一触即発
窮鼠猫を嚙む 下邳の水攻め 似た者同士
主な登場人物
主な官職
後漢時代の地図
後漢時代の冀州、青州、兗州、豫州、徐州の地図
王 暁磊(おう ぎょうらい) 歴史作家。中国在住。『後漢書』、『正史 三国志』、『資治通鑑』はもちろんのこと、曹操に関するあらゆる史料を10年以上にわたり、まさに眼光紙背に徹するまで読み込み、本書を完成させた。曹操の21世紀の代弁者を自任する。
後藤 裕也(ごとう ゆうや)関西大学非常勤講師。著書に『武将で読む三国志演義読本』、『語り物「三国志」の研究』、共編訳書に『中国古典名劇選Ⅱ』、『中国古典名劇選』などがある。
稲垣 智恵(いながき ともえ)国際日本文化研究センタープロジェクト研究員、関西大学、京都外国語大学非常勤講師。専門は近現代中国語学。